学位論文: [徳島大学.総合科学教育部.地域科学専攻]/[修士]/Real-time PCRによるイチゴ病原菌の定量技術の確立と土壌分析への応用/20120300/[佐藤 征弥]
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学科・専攻 | 必須 | ||||
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学位 | 必須 |
修士
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言語 | 推奨 | ||||
氏名 | 必須 |
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題名 | 必須 |
(日) Real-time PCRによるイチゴ病原菌の定量技術の確立と土壌分析への応用 |
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副題 | 任意 | ||||
要約 | 任意 |
(日) 病害は農作物の収穫量に大きく影響するため,安定的な農業生産には農作物の病気をいち早く発見し,被害の拡大を防ぐことが重要である.Real-time PCRにより潜在感染株や感染源となる土壌中の菌量を知ることできれば病気の感染・発病のリスクの指標となり,効果的な予防対策となると考え,本研究では,イチゴ重要病害の一つである萎黄病菌Fusarium oxysporumを対象として,Real-time PCRによる定量的分析手法を確立することを試みた.また,萎黄病菌と同じ土壌伝染性である疫病菌(Phytophthora nicotianae,P. cactorum)についても定量分析の検討を行った.結果は以下の通りである. 【試供菌株のDNA量の分析】 Real-time PCRはTaqMan® プローブ方式を採用し,5.8S rDNA上にハイブリダイズするプローブを設計した.DNAの増幅には当研究室で開発した病原菌特異的プライマー(特開2010-46038)を使用した.3種の病原菌について,分光光度計を用いてそれぞれの単一菌株から既知濃度のDNA希釈液(スタンダードサンプル)を調製し,Real-time PCRを行った.その結果,得られたCt値とDNA量に相関関係が認められ,これら3種の病原菌の定量が可能であることが示された(Fig. 1).プローブが対応しているDNA領域は塩基配列の保存性が高く,上記の病原菌以外にも幅広い菌種のDNAにハイブリダイズすると考えられるため,プライマーの設計次第で多くの菌種の定量分析ができると期待される. 【消毒土壌中の萎黄病菌の定量分析】 イチゴ栽培の圃場の土壌を用いて,この技術の実用性について検討した.徳島県立農林水産総合技術支援センター農業研究所では,近年注目されている土壌消毒処理法のひとつである低濃度エタノールによる土壌消毒により萎黄病を防除する試験を実施している.本研究ではその防除効果を通常のPCRやReal-time PCRにより検証することを試みた.その結果は次の通りである. (1)土壌消毒を実施しない区画では萎黄病が発生したが,土壌消毒を実施した区画では萎黄病が発生しなかった.PCRの結果,消毒処理した区画の試料ではF. oxysporumの菌量が比較的低いことが示された. (2)土壌消毒処理の前後でF. oxysporumのDNA量をReal-time PCRにより測定した結果,低濃度エタノールによる湛水処理と,化学農薬クロロピクリンによるくん蒸消毒ともに顕著な低下が確認された(Fig. 2). 以上のように,Real-time PCRによる定量分析法を確立するとともに,それを用いて圃場の土壌中の萎黄病菌の定量が可能であることを実証した. |
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キーワード | 推奨 | ||||
年月日 | 必須 | 2012年 3月 初日 | |||
指導教員 | 必須 |
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指導協力教員 | 任意 | ||||
審査教員 | 必須 | ||||
備考 | 任意 |