徳島大学 教育・研究者情報データベース(EDB)

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報道: 読売新聞 朝刊/[中野 晋]/内陸部でも津波対策を/20120212

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EID
244282
EOID
627077
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0
LastModified
2012年2月12日(日) 08:18:15
Operator
中野 晋
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TRUE
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0
Owner
中野 晋
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報道団体 必須 読売新聞社
メディア 必須 (日) 読売新聞 朝刊
組織 推奨
  1. 徳島大学.大学院ソシオテクノサイエンス研究部.エコシステムデザイン部門.流域圏マネジメント工学(2006年4月1日〜2016年3月31日)
  2. 徳島大学.環境防災研究センター(2004年4月1日〜)
報道対象 必須
  1. 中野 晋([徳島大学.環境防災研究センター]/[徳島大学.環境防災研究センター.防災研究部門]/[徳島大学.理工学部.理工学科.社会基盤デザインコース.防災科学講座])
カテゴリ 必須 研究
題名 必須

(日) 内陸部でも津波対策を

要約 任意

(日) 目を疑うような光景だった.昨年4月17日,土木学会四国支部の第2次調査団長として,東日本大震災の被災地に入った中野晋・徳島大教授(56)は衝撃を受けた.「現実なのか.これほどの高さの津波が日本を襲うとは」.宮城県石巻市から同県女川町に入る小高い峠の道路脇で海抜5メートルはあった.さらに落石防止工事を施された山肌を見上げると,高さ13メートルの位置に,魚を運ぶケースの一部と思われる発泡スチロールのかけらが何かに押しつぶされたように点々と,横一線にへばりついていた.「もしこれを徳島で見ることになったら⋯⋯」.背筋が寒くなった. 2004年末に大津波がインドネシア・スマトラ島を襲った.その翌年の現地調査で,中野教授は世界最大とされた48・9メートルの津波の惨状を見た.同島北部の中心都市・バンダアチェでは海岸線から約3キロの範囲の陸地が全て洗い流されていた.それでも,「あくまでこれは世界の中で起きた災害」と考えていた.しかし,民家や商店が建物の基礎部分だけを残して押し流された石巻市を見て,「日本でもこんなことが起こるのか」と認識を新たにした. 壊滅的な打撃を受けた東北沿岸部を巡り,徳島への危機感が高まった.「海岸線がそっくりだ」.女川町や南三陸町などは複雑に入り組んだリアス式海岸の湾の中に港がある.その背後にすぐ山が迫っている地形は,徳島県美波町・由岐地区や牟岐町に酷似している.山に階段や歩道が整備されていれば住民が避難できるが,東北沿岸部では未整備な地域が多かった.日峯山の麓に平地が広がる小松島市は,日和山(ひよりやま)をいただく石巻市によく似ていた. 調査で最も確認しておきたかったのは同市に注ぐ東北最大の大河,北上川河口の状況だった.激しい津波が川を逆流し,右岸では河口から約3キロ上流の地点から,さらに2キロ遡った範囲の堤防が決壊.捜索用に築かれた応急の盛り土の上を通ると,海のように一面が水に浸った田んぼの中で自衛隊員らが泥につかりながら,懸命に行方不明者の捜索を続けていた.「津波から1か月以上たってもまだこの状態なのか.吉野川は大丈夫か」.防災研究の専門家として,約10年かけて築き上げた復興への青写真が崩れた. 「地震から1週間ほどで行方不明者の捜索が一段落したら,道路やガスなどを回復させ,早期の復旧・復興体制に入る」.それが,1995年の阪神大震災でも被災地を検証した中野教授が,徳島が地震に見舞われた場合を想定して組み立てたイメージだった.しかし,大津波に襲われた東北では,1か月が経過しても田んぼから水をかき出しながら捜索が続いていた. ◇ 県北部の平野部は東北地方より地盤が緩い.吉野川や那賀川が上流から運んできた大量の砂が堆積した軟らかい土地の上に,数多くの住宅が立ち並ぶ.地盤が軟らかいと地震波が伝わる速度は遅く,硬い地盤に比べて揺れは激しくなる. 中野教授は県の地震津波減災対策検討委員会で副委員長を務め,県が昨年12月に東海・東南海・南海地震を想定して発表した「暫定津波高」をまとめた.新たな想定では,県内最大の20・2メートルの津波に襲われるとされた美波町阿部で,従来の想定の3倍に数値がはね上がった.県内各市町村はこのデータを基に,対策の見直しを迫られている. 中野教授は「仙台平野のようなもともと大きな被害が想定されていなかった土地で多くの死者が出た.防災への意識が生死を分ける.徳島では沿岸部だけでなく,川沿いを中心とする内陸部でも津波への備えを忘れないでほしい」と注意を促す. ◇ 東日本大震災の発生から3月で1年を迎える.県内各地で3連動地震に対する防災・減災の動きが加速している.連載第2部では,東北地方の悲しい教訓を糧に,将来の巨大地震に備える徳島の〈現在〉を伝える. (2012年2月12日 読売新聞)

年月日 必須 2012年 2月 12日
備考 任意
  1. (日) 徳島地方版