徳島大学 教育・研究者情報データベース(EDB)

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報道: 朝日新聞朝刊/[徳島大学.環境防災研究センター]/[中野 晋]/南海地震「想定が不十分」 中野教授に聞く/20110317

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EID
225537
EOID
565828
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0
LastModified
2011年3月17日(木) 22:32:09
Operator
中野 晋
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TRUE
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0
Owner
中野 晋
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報道団体 必須 朝日新聞社
メディア 必須 (日) 朝日新聞朝刊
組織 推奨
  1. 徳島大学.環境防災研究センター(2004年4月1日〜)
報道対象 必須
  1. 徳島大学.環境防災研究センター(2004年4月1日〜)
  2. 中野 晋([徳島大学.環境防災研究センター]/[徳島大学.環境防災研究センター.防災研究部門]/[徳島大学.理工学部.理工学科.社会基盤デザインコース.防災科学講座])
カテゴリ 必須 研究
題名 必須

(日) 南海地震「想定が不十分」 中野教授に聞く

要約 任意

(日) 甚大な被害を出した東日本大震災の影響で,南海地震の想定の見直しを求める声が上がっている.現行では,今後30年以内に60%程度の確率で,マグニチュード8.4前後の地震が発生することを想定.行政や住民の備えは十分なのか.大震災の地震発生から2日後の13日,県南部で聞き取り調査に入った徳島大学大学院,中野晋教授(55)に聞いた. ――今回の地震はなぜ「想定外」なのか 869年に起きた地震と似ていることから「千年に1回」とも言われている.30∼40年周期で起きる宮城県沖地震と,百年周期で起きる三陸沖地震とが,連動することは,考えられてこなかった.千年前に連動した地震があったとしても,その間隔ならまさか来ないと考えるだろう. ――現在の南海地震の想定の根拠は何か 南海地震は過去300年ほどさかのぼると,100年から150年に1回の周期で規則正しく起きている.そのため,過去3回の周期と規模を根拠に想定している.しかし,過去300年の最大規模を想定するだけでは十分ではないことが,今回わかった. ――ではどの程度の規模を想定すればいいのか 過去の規模が当てにならないのが一番の問題.「千年に1回の地震」を想定しようにも,過去のデータがないから,根拠がない.今回の地震データは,まだ大事な所が欠落していて,津波の波形も取れない状態.検証するためのデータがない. 2003年の徳島県の被害想定は,マグニチュード8.6.例えば,これをいきなり9.4にしても意味がない.根拠はないが,まずは8.8として見直すことを検討している. ――行政がすべきことは何か 徳島空港や徳島市のマリンピア沖洲,徳島・小松島港など,流通の拠点となる場所が沿岸部にあり,今の想定でもそれほど余裕があるわけではない.当面は,こうした流通拠点の津波対策をするべきだろう.特に港は最優先課題.地震が起きて陸路が閉ざされた時,船舶による輸送は,とても必要になってくる. ――発生から2日後の調査の結果はどうだったか 漁港を中心に阿南市から高知県東洋町まで行った.漁師のみなさんは一様に危機意識は持っているものの,今回は最初から「大丈夫だろう」という思いが強かった. ――自治体の避難指示や勧告の出し方はどうか 自治体の担当者から聞いた話では,避難指示が出ているから「帰ったらダメだ」とわかっているのに,1,2時間したら避難先から自宅に戻る住民はいた.自治体は第1波,第2波の様子を見て,避難指示から避難勧告へと変更するようなきめ細かい対応が必要だ.避難指示は人的被害が目前に迫っている時.危険性が低いのに指示を出し続けると,今後の避難指示が住民から信頼されなくなる. ――自治体職員はどう判断すればいいのか 気象庁が発表している,津波の振幅データをみて,職員が判断できるように訓練することが必要だ.たとえば,今回,美波町の由岐では,地震のあった11日,満潮の午後11時を過ぎれば危険性は低かった.もちろん余震が起きて,新たに津波が起こることもある.それなら再び指示を出すという判断もある. ――避難指示が出たり,解除されたり,繰り返されると住民の混乱を招くのでは それでも,指示が出た時には必ず避難しなければならない,と徹底して,きめ細かく必要な時に指示を出せばいい.情報の出し方にも工夫が必要.地域ごとの岸壁の高さはわかっているから,「2メートルの津波」を「岸壁を1メートル超える津波」と言われるほうがイメージがわきやすい. 南海地震が,東日本大震災のような規模になるとは信じられないが,ないとはいえない.今回の災害から,我々は真剣に学ばなければならない.

年月日 必須 2011年 3月 17日
備考 任意
  1. (日) 徳島版