徳島大学 教育・研究者情報データベース(EDB)

1. 2005/[徳島大学.総合科学部.人間社会学科.地域システムコース.地域情報サブコース]/[学士課程]
2. 2005/[徳島大学.総合科学部.人間社会学科.地域システムコース.地域社会サブコース]/[学士課程]

1. 上野 加代子

   肩書	任意

(日) 「児童虐待·アディクションとアメリカ文化」をテーマとする．児童虐待は「経済的に豊かな社会」でかなり共通にみられるようになった現象であるが，児童虐待の診断·判定·概念の刷新をになってきたのはアメリカである．講義では，アメリカの児童虐待問題についての立場を異にするさまざまな見方や議論を紹介したい．

(日) アメリカ文化は，何もマクドナルドやディズニーランド，ナイキやメジャーリーグだけではない．クリントン元大統領は自分が「アダルト·チルドレン」であると告白していた．本講義では，アメリカ社会に暮らす人が抱える「家族」や「心」の問題に対して，社会学的な視点からアプローチすることで，アメリカ文化の特徴を理解してもらう．また性的虐待をテーマにした映画や，アメリカでの虐待からの回復プログラムのビデオを鑑賞し，ディスカッションを行う機会も持ちたい．

(日) 「アメリカ文化論」前期(国際文化コース)との合同授業なので，両方の授業に登録することはできない．

1. (日) アメリカの社会問題は10∼20年たつと日本に上陸するといわれる(児童虐待もその通りであった)．そうした社会問題の「先進地域」としてのアメリカでの問題の特質を理解してもらうことで，アメリカだけでなく日本など経済先進国の社会問題について国際比較ならびに社会学的な分析視点も持ってもらう．

1. (日) 1.児童虐待問題 — 日本とアメリカとの比較

2. (日) 2.児童虐待問題からみるアメリカ社会 ビデオ『グッド·ウイル·ハンティング』視聴

3. (日) 3.昔の子どもは虐待されていなかった? - 児童虐待の社会問題化

4. (日) 4.「バタード·チャイルド·シンドローム」— 児童虐待をめぐるメディア·フレーム

5. (日) 5.[個人」の問題か，「家族」の問題か，「社会」の問題か — 児童虐待問題の構築とアメリカ文化の特異性

6. (日) 6∼8．子どもへの性的虐待 ビデオ『誘導尋問』

7. (日) 9. アディクションとアダルト·チルドレンと共依存

8. (日) 10∼11.トラウマ原因論 — 幸せな子ども時代を探して ビデオ『閉ざされた魂の叫び ∼ アリス·ミラーが解く子供時代』

9. (日) 12∼14.セラピー文化とアメリカ社会

(日) レポートに加えて，授業参加度(討議への参加など)を考慮する．

(日) なし．

1. (日) 主な参考文献は，上野加代子『児童虐待の社会学』世界思想社/上野加代子·野村知二『<児童虐待>の構築』世界思想社/A.シェフ『嗜癖する社会』誠信書房/J.ハーマン『心的外傷と回復』みすず書房/E.F.ロフタス『抑圧された記憶の神話』/K.プラマー『セクシュアル·ストーリーの時代』時代．より詳しくは，毎回配布するレジュメに参考文献を記載する．

1. 上野 加代子

   オフィスアワー	任意	(日) 水曜日11時40分∼12時40分

1. (日) 平成17年度または平成18年度開講(おおむね隔年開講)